PLAMAX 「ネーネ」を全塗装で製作

minimumfactory

マックスファクトリーから発売された美少女プラモデルminimum factory「ネーネ」を全塗装で作ります。
キットは成型色で色分けされ瞳デカールも付属しています。
さっと組んで部分塗装だけでもそれなりの仕上が楽しめます。
パーツが細かく分割されてるので、エアブラシ塗装派にも優しい設計です。
なにより「山下しゅんや氏のデザインで、とてもかわいい」
1/20スケールなのである程度の細部の塗分けもでき、塗装の荒も目立ちにくいです。

まずは仮組から

パーツの合いはまあまあ。
ダボの形状が工夫されているので、がっちり位置が決まり形状もとても良好です。
スナップフィットではないので剥がせる接着剤ピットマルチで固定して全体の雰囲気を確認します。
パーツ間のすきまが少し気になりますが、パーツごとに塗装をしたいので瞬間接着剤などでの合わせ目消しはあえて行いませんでした。
全体の肉感がとてもよく、なによりインナーがきちんと作ってあるのが素晴らしいキットです。

「君なんか顔違わへん?」

パッケージ写真から予想していましたが原画イラストに比べてみると・・・
「顔長すぎ」「あごががっちりしすぎ」な気がします。
ミリタリーフィギュアとしては正しい造形かもしれませんが、
「私が作りたいのは美少女プラモ」
というわけでしゅんやさんのイラストを目指して少しいじってみます。

改修ポイント

  • おたふく顔を修正するため、頬骨のふくらみを鼻先から外側に向けてデザインナイフで削りこみます。
  • 面長を修正するため、あご先から耳に向けて側面から裏側をガリガリ削り込み小顔化。
  • あごが立派なのであご先に向かってシャープ化します。
  • 胸部は谷間が見えるようスカーフを可能な限り小さく削ります。
  • スカートはヒケが目立つので超硬スクレーパーで面ごとに整形。
  • スカートが厚いので裏側から削り込み。
  • パンツもいびつなのでデザインナイフで削り込み、ニードルでスジボリを掘り直します。
  • 前髪は少し長いので顔パーツとバランスを見ながら少し短めに削ってみました。
  • 胸・太もも・二の腕はカタチいびつなのでデザインナイフで削り込んだうえ「神やす#400」で丸くなるように整えます。

塗装

せっかくのマルチカラーのキットですが、服の赤いラインは黒パーツからの発色が難しいので全パーツ白サフ(エボホワイト)を吹きます。(肌のプラの質感はよいので、肌はサフレスでも良かったかもしれません)

肌パーツの塗装

肌シャドー色「サフレスピンク 2:サフレスオレンジ1」オレンジは強いので入れすぎ注意。
かなり赤く見えますが気にせず、内もも・おしりの谷間・胸の谷間・顔の裏に細吹きします。
肌基本色「フレッシュ」をクリアで3倍に薄めて、疑似クリアフレッシュを調色。
シャドーのはみだしをなじませるように重ねていきます。
「基本色フレッシュ」をさらにクリアーで薄めてほとんどクリアの塗料を調色。
全体に吹いてグラデーションをなじませておきます。
アイペイントまで完了したら「EXフラットクリア+雲母堂ミルキーホワイトパール」でオーバーコートします。
パールは影響力が強いので半さじほどで十分です。
オーバーコートをすると肌は白くかつ少し血色が良くなる気がします。

服の塗装

赤のラインを塗るため、インナーとふともも上部をマスキングして「ハーマンレッド」で大雑把にエアブラシしておきます。
マスキングテープを0.2mm以下を目指し可能な限り細く切り出し、赤のラインをマスキング
正直ものすごくめんどくさいです。
人間の視覚的に「ラインはふちが真っ直ぐで平行な線」なら太さはあまり気になりません。
なので、ラインは手書きで描くより結果的に綺麗になると思います。
襟などの複雑な形状のマスキングには、一辺ごとに細切りマスキングを貼ってから終点を定めて、角を少し浮かせてデカールばさみでカットして切り出します。
この方法なら、パーツにナイフを当てず、一旦はがしてカット後貼り付けの手間もありません。
デカールばさみなら、0.1mm程度の繊細なコントロールもできて切り口も綺麗に仕上がります。
ラインの入る箇所は、帽子・肩・襟・袖2重・服・スカート3段・ふとももストッキング・ブーツ2重・ブーツのソール部とかなり多いです。
貼り漏れがあると下地白からやり直しになるので確認しながら作業します。
服基本色「ウィノーブラック」をベタ吹きします。
ふとももストッキングモールドの赤色をレース下のラインでマスキングして塗装。

その他の黒色も塗っておく

ヘッドホン・無線マイク・双眼鏡・ブーツも同色で塗っておきます。

服ハイライトは「クリアーホワイト」をパーツの上から下をに向けてエアブラシで吹き付けます。
スカート・ブーツはしわの山側を一本ずつ描くように細吹きします。
ハイライトを吹くと黒が青っぽく見えますが後のツヤ消しで馴染むので多少大袈裟に吹き付けます。

ベルト部の塗装

マスキングして「リノリウム」色を吹きつけます。少し色味が濃いのでエナメル「ホワイト+ハルレッド」の薄い茶色でふちを筆塗りで描きこんでエッジを際立たせました。

ストッキング・インナー・ネクタイの塗装

ストッキングシャドー色「クリアブルー 3:クリアレッド 1」暗めの紫に調色します。
膝裏・膝がしらの周りをまるく細吹き。
ついでに髪のシャドー色としてパーツの下側から吹き付け、裏側も塗っておきます。
ストッキング基本色「パープルグレー 1:クリアー 2」薄いスミレ色を調色します。
シャドーをなじませるように細吹きしておきます。
インナーもストッキング基本色で下地の白が透ける程度に塗っておきます(顔料が少ないシャドー色の方が良いかもしれません)
ネクタイもストッキング基本色でベタ塗

手袋、シャツの襟の塗装

マスキングして「EXホワイト」でベタ塗。シャツは黒地からの塗装になるので何度か重ね塗りで発色させます。

髪の毛の塗装
髪の基本色「ニュートラルグレー2 4:オリーブドラフ 1:クリアー 4」で濁ったグレーを調色して、髪パーツの上の方からシャドーの紫を消さないように吹き付け。
顔パーツの一部に髪のモールドがあるので後で塗り分けるため塗料は保存しておきます。

瞳デカール・アイペイント

瞳のデカールをモールドに合わせて貼り付けます。
前髪を合わせながら「寄り目にしない」「位置を上げすぎない」ように慎重に位置決め。
眉毛のデカールも「垂れない」「瞳から離しすぎない」よう狙った表情になるように位置決め。
マークソフターを塗って綿棒で抑えて慎重になじませます。
デカールを貼ってみると「かわいいけど、なんか違う」気がします。
「私のしゅんやイメージはもっと濃くてきりっとした顔」
なのでデカールをガイドに瞳のリタッチをします。

デカールをガイドにするとアイペイントで一番難しい「目が大きすぎ問題」が回避できます。
なので、瞳デカールが付属するのはとても有難いです。
デカールの保護とエナメル塗装の修正をしやすくするため、まずはスプレーの「スーパークリア光沢」でテカテカにしておきます。
アイペイントはエナメル「ハルレッド+ブラック微量」で濃い焦げ茶色で行います。
タミヤ超細筆で線を描き、フィニッシュマスターで細く削るように修正して狙った太さの線にしていきます。
1か所の線が描けたら「スプレークリアー」でエナメルを閉じ込め(セーブ)ながら少しずつ線や色を足して行きます。
目が丸いので目頭を鋭角にして延長(セーブ)。
まつ毛も少し太めにして足していく(セーブ)。
まぶた線が薄いので塗り足す。
瞳の水色はデカールの印刷上かなり薄いのでエナメル「ブルー+ホワイト」でうっすら色を足す。
まぶたの影色を「ニュートラルグレー+ホワイト少々」で白目の上部に描きこむ(セーブ)。
濃い目のエナメル「ホワイト」をハイライトを足す。
目の輪郭下側が長くてくどいので「ホワイト」で塗りつぶして短く修正。

口・お化粧

口のモールドに合わせてエナメル「ブラウン+オレンジ」赤身のあるブラウンで描きます。
唇はエナメル「ホワイト+レッド微量」薄いピンクで下唇の上側だけ塗っておきます。
口の塗装はモールドに合わせると「たらこ唇」になりがちなのでフィニッシュマスターで適度に小さめに削ります。
チークはウェザリングマスターH「ピーチ」をうっすらのせる。
顔の輪郭のシャドーや胸の谷間にウェザリングマスターH「オレンジ」をのせる。

仕上げ

細部塗装

筆塗で細かく塗り分けて情報量を増やしていきます。

  • ヘッドホン「EXシルバー」
  • 帽子・ボタン・ベルト金具「ガンダムマーカーゴールド」
  • 双眼鏡本体部エナメル「ジャーマングレー」
  • ストッキングレース部エナメル「ブラック」
  • 顔のパーツの髪モールド「髪基本色紫」

仕上げウォッシングとスミイレ

塗料は全てウェザリングカラー「シェイドブルー」を使用します。

  • 髪の毛をウォッシングとスミイレ
  • インナーをスミイレとグラデーション狙いのウォッシング
  • 手袋とシャツを色味をかえるためにフィルタリング

オーバーコート

パーツのつやを整えるためにばらした状態で全てエアーブラシにて吹き付けます。
ブーツ・ヘッドホンを除く全パーツを「なめらかスムース」でコート。
瞳だけはマスキングゾルでざっくり保護しておきます。
ブーツ・ヘッドホンは「クリアー」でコートして材質の違いを出してみます。

組み立て・完成

瞬間接着剤で組み立てたら完成です。

カラーガイド(塗料レシピ)

塗料メーカーは[C]クレオス[G]ガイアノーツ[T]タミヤエナメルで表記
比率は先頭のベースカラーから色味を調整しつつ調色しています。

肌基本色=キャラクターフレッシュ1[C] 3:キャラクターフレッシュ2[C] 1:EXホワイト[G] 5
肌シャドー=サフレスピンク[G] 2:サフレスオレンジ[G] 1
ライン赤=ハーマンレッド[C]
服基本色黒=ウィノーブラック[C]
服ハイライト白=クリアーホワイト[G]
ベルト基本色茶=リノリウム色[G]
ベルトエッジ薄茶=ホワイト[T]+ハルレッド[T]微量
ストッキング基本色紫=パープルグレー[G] 1:EXクリアー[G] 2
ストッキングシャドー紫=クリアブルー[C] 3:クリアレッド[C] 1
手袋白=EXホワイト(G)
髪基本色薄灰緑=ニュートラルグレー2[G] 4:オリーブドラフ1[C] 1:EXクリアー[G] 3
髪シャドー紫=ストッキングシャドーと同色

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