EGガンダムで塗装の練習をしてみる(リアルタイプカラー)

塗装自習室

せっかく高価なエアーブラシを購入したなら、全塗装で綺麗な作品を作りたいと思うかもしれません。
しかしながら「失敗したらどうしよう?」とか「説明書の調色をするために大量の塗料を準備しなくては」とか。
「色々悩み過ぎて、ついついプラモデル製作の手が止まる」のは良くあることです。
そこで、まずは安いキットで「お気楽に塗装の練習」をして塗装を楽しみましょう。
最初は失敗してもいいのです。
塗装に慣れてくると「どうせ塗る」とプラモ製作も気楽に取り組めるようになると思います。

仮組をします

プロポーションは特に問題なし。
パーツ分割による色分けもすごく良いです。
分割は良く考えられていますが脛に合わせ目が出来るので瞬着で消しておきました。
パーツ数を少なくするためつま先の肉抜きやバーニアの一体化など気になる部分もあります。
しかしながら、「今回は塗装を楽しむ」ため無視しました。

塗装プランを考えます

  • パテや金属パーツがないので、サーフェイサーは吹かない
  • 配色は「旧キット」を基本とするが、腰の四角(ヘリウムコア)は黄色に変更
  • 調色はなるべくしない
  • ふくらはぎと脛に塗り分けが必要
  • 特徴的なラインは塗装で表現する

色づかいはシンプルなのですが、専用のラインデカールがないのでどうするか悩みました。
今回はあえて塗装しましたが、メンドクサイので「なし」でも良いかもしれません。

オリジナル塗装の色味に関して

今回はモチーフはありますが、指定色がない場合の色味は悩むかもしれません。
しかしながら、「配色と色相」さえあっていれば「なんとなく、それっぽく見えます」
自分なりのテーマを決めて色相だけ注意して好きな色を使えばよいかと思います。
「現代兵器風」とか「パステル調」とか「キャラクター専用機風」とか
モチーフに似せようと調色したり、塗料を買い足したりすると「結局同じような色が沢山積み上げられ」て塗料の在庫が大変なことになるのは、モデラーあるあるです。

実際どうやって色を選ぶのか

今回手持ちの色から選びましたが、当然「設定画的には不正解」です。
「リアルタイプ=ミリタリー風」で暗めの色を選んでみました。

  • 灰色=白いラインが映えるように暗め
  • 黒色=真っ黒だと玩具っぽいので余っている黒っぽい色
  • 黄色=鮮やかさが落ちる白っぽい黄色
  • 赤色=暗い赤でレッドブラウンに近いもの
  • 緑色=暗緑色は緑味が強いのでくすんだ色で大量に余っているもの

塗装していきます

まずは一番面積の広い白パーツから「ニュートラルグレー3」でベタ吹きしました。
グレーは「無彩色」なので発色に影響が少ないため、下地色も兼ねてみました。
ここで「合わせ目処理」や「やすりがけ」が上手くいってるかを確認できます。
当然上手くいってない場合は「表面処理からやり直し」です。
しかしならが、「どこまで処理するか」は作る人次第。
今回は「合わせ目処理は妥協して、ゲート跡だけ消えていればOK」としました。

ラインの塗装をします

いきなり白パーツ全部をグレーにしましたが、これは「ラインを塗装する場合は失敗」です。
本来は白を塗ってから「ラインをマスキングして」他の色を重ねる方が効率的でした。
ただし、「グレーは無彩色」なので他の色への影響が比較的少ないです。
「同じく無彩色の白色」を重ねて塗っても綺麗に発色してくれます。

逆に「有彩色の黄色」に白色を重ねるとなかなか真っ白にならなくて苦労します。
黄色から白色に発色させる場合はグレーを挟むと比較的楽に白色にできるかもしれません。
塗装の順番を考えるのは大事ですが、エアーブラシ塗装なら「重ね塗り」でも薄い塗膜で塗装できます。
「悩むよりどんどん手を動しても、なんとでもなる」ので気楽に考えて塗装しましょう。

白いラインの色は「EXホワイト」を使用しました。
緑色の部分(下腕・肩・腰・ふくらはぎ・アンクルガード)を一旦すべて白色にします。

ふくらはぎは、グレーをマスキングしてからの塗装です。
下腕のラインは白色の下地に「マイルドオレンジ」を塗装しています。
あくまで「ラインの色を出すための塗装」なので、ラインになる部分だけ狙って発色させて、パーツ全体は軽く塗料がかかった程度に止めています。

マスキングでライン塗装を表現

ラインを塗装で表現する場合は「ラインの色を塗って線状にマスキングして基本色を塗る」方が圧倒的に楽です。
マスキングにはフリーハンドでカットした細切りマスキングテープを使います。
「幅を正確にそろえる」のは難しいですが、あまり厳密に考えなくても大丈夫。
人間の目は並んだ状態では気になる違いも、少しでも目線が切れれば把握できません。
配置上の左右の幅が揃っていれば、違う場所のラインの太さが多少違っても気にならないです。

今回実験的に頭部のマスキングは「面をマスクしてラインを出す」手法にしましたが。
やはり、ラインの太さを合わせるのが難しく失敗でした。

市販の細切りマスキングがおすすめです

ライン塗装では綺麗な平行の線をマスキングテープで表現します。
フリーハンドで好きな幅のテープを作るのも良いですが、やはりメンドクサイです。
現在は市販の細切りマスキングも安価で多様に販売されています。
タミヤ製なら家電量販店でも入手しやすいので、素直に購入した方がよいでしょう。

本体を塗装していきます

塗装は原則として発色が難しい明るい色から塗ります。

まず黄色パーツを「マイルドオレンジ」で塗装します。

続いて首の黄色をマスキングして赤パーツを「艦底色」を吹き付けていきます。
青パーツのコクピットハッチも赤色なのですが、「艦底色」はつや消し隠ぺい力が強く、重ねて吹く色も黒色で隠ぺい力が強いので、特に下地色がなく吹き付けても問題ありません。
同様にグレーパーツのランドセルも下地色なしで、赤色にしておきました。

緑色の塗分けは「フィールドグレー」を使用しました。
一応下地に白色を吹きましたが、つや消しで彩度も低い色なので下地は不要でした。
(股間を塗り忘れてグレーの上から吹きましたが特に色味に違いはなし)
下腕・ふくらはぎ・腰に吹き付けておきます。

黒は「インナーブラック」で塗装。
コクピットハッチをマスキングして胸部・肩を塗装しています。

バーニアは「EXシルバー」で塗装。
ラフにマスクして塗装しましたが、内部を塗り分けるなら先に赤を吹くべきでした。

関節色は「メカサフヘビー」で塗装。
腰の接続部が赤や黄色なので、「チラ見え防止」のため雑にマスクしてグレーにしておきます。

マスキング後のリタッチ

マスキングを完璧にするのは難しいです。
今回ふくらはぎも盛大に塗り漏れがありました。
予防策として「あらかじめスジボリを入れておく」方がよかったかもしれません。
塗り漏れがあるのは仕方ないので、「どちらをはみ出させるか」は割と重要です。
「暗い色の上に明るい色を塗る」のは発色が難しく、ガンダムで言うと「青の上に赤を塗る」場合は下地にさらに白を塗る必要がでるからです。

今回はすべて暗めの色で発色は容易なので、面相筆でリタッチしておきました。

リタッチすると当然筆目がでますが、最終的に「つや消し」を吹くので気にしません。
「筆目を消そうとムキになって面を塗り広げない」方が結果的に綺麗に仕上がると思います。

その他細部塗装

塗分けは多くありませんが、修正しやすいエナメルを筆塗りで塗装しています。

  • メインカメラの前部と後部を「レッド」
  • 目の隈取を「フラットブラック」
  • バーニア内部を「レッド」
  • 頭部バルカンのみ「シタデル・リトリビューターアーマー(赤金)」

スミイレをします

スミ入れは「タミヤ・スミ入れ塗料(ブラック)」を使用しました。
エナメル塗料は完全乾燥後も溶剤で拭き取れるので、しっかり乾燥させます。
生乾きの方が拭き取りはしやすいのですが、「拭き取り過ぎ」になりやすいです。
スジボリしていない逆エッジ部などは、乾燥後の方が作業はしやすいと思います。

仮組をして様子をみます

今回ヘリウムコアを黄色にするかグレーにするか最後まで悩みました。
仮組して全体のバランスを見ると個人的に「やはり、くどい印象」がします。
どうしても気になるので「ニュートラルグレー3」で塗りなおしました。


せっかく塗り直すので「合わせ目が消えてない脛」も瞬着で修正。
エアーブラシ塗装は塗膜をなじませやすいので部分的な塗装のやり直しも容易です。

仕上げ

グレー(つや有り)・黒色(半ツヤ)・緑(つや消し)と塗料全てのつやが違います。
やはり、ちぐはぐな感じがするので、大雑把にばらしてつやを整えます。
「GXつや消し・スーパースムースクリアー」をふわっと吹き付けたら完成です。

カラーガイド

塗料メーカーは[C]クレオス[G]ガイアノーツ[TE]タミヤエナメルで表記

灰色=ニュートラルグレー3[C]
緑色=フィールドグレー[C]
黄色=マイルドオレンジ[G]
赤色=艦底色[C]
黒色=フレームアームズカラー・インナーブラック[G]
関節色=メカサフヘビー[G]

銀色=EXシルバー[G]
白色=EXホワイト[G]
その他
レッド[TE]
アトリビューターアーマー[シタデル]
スミ入れ塗料ブラック[TE]
スミ入れ塗料ダークブラウン[TE]
GXスムースクリアーつや消し[C]



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