PLAMAX MF10 「フレイア・ヴィオン」を全塗装で製作

minimumfactory

マックスファクトリーから発売の美少女プラモデル minimum factory「フレイア・ヴィオン」を全塗装で作ります。
マクロスデルタより音楽戦術ユニット「ワルキューレ」の元気担当が1/20スケールプラモデルで登場。
大きく手を振って飛び跳ねながら観客に応えるダイナミックなポーズも完璧に再現されていて
アイドルらしいフリルのミニスカート衣装がとても可愛いです
キットは6色成型色でパーツ分割もかなり頑張っていますが、塗装しないとちょっと寂しいかもしれません。
しかしながら、エアブラシ塗装する場合この分割は有難いです。
あと、バックショットは少し残念ですが「アイドルの衣装」ですから仕方ないですね。

まずは仮組です

パーツ数がかなり多く小さいパーツが多いです。
ダボは大きめで位置決めもしっかりできるので軸打ちは必要なさそうです。
左右パーツでダボの形状を変えてあるので組み間違えもないです。
髪パーツは5分割で立体感はばっちりですが、テープで仮組する際は苦労しました。
さらに、特徴的な前髪(ルンと呼ばれるハート型の器官)とサイドテールも別パーツと凝ってますね。
衣装も3色に分割されているので塗装には便利ですが、パーツの合いはイマイチです。
全体的にしっかりした設計なので、接着すれば見本通りのプロポーションになりそうです。

改修

スライド金型を多用しているので、パーティングラインは目立たない位置にあります。
スカートのフリルのフチなどデザインナイフのカンナ掛けで丁寧に消していきます。

衣装は白パーツ(胸部)と紺パーツ(腹部)のスキマが目立ちます。
ラップで赤パーツと白パーツを保護して、紺パーツ側に瞬間接着剤を盛りつけ埋めてみました。
左腕のダボが少しゆるいので同様に瞬間接着剤で埋めてキツ目にしました。

衣装の紺パーツと赤パーツのハメ合わせが悪く、紺パーツが奥まで入りません。
そこで、赤パーツ内側の側面をデザインナイフで削って底面付近を広げておきます。

髪パーツは「瞳のデカールを貼るとき」など何度も仮組をするので、あまりバラバラだと不便です。
右サイドのパーツのダボの「カエリ」を切り飛ばして、後ハメできるようにします。
後方の3つのパーツは接着して、まとめておきます。
前髪パーツと右サイドのスキマが大きいので、0.5mmプラ板を貼りつけて太らせて埋めておきました。
ここは、ゼリー瞬間接着剤をパテのように盛っても良かったかもしれません。

スジボリは「ベストのボタン」「ボディスーツのファスナ」「ブーツのリボン」など、塗分けが必要な場所をホーリー0.15mmを使いフリーハンドで彫り直しておきました。

胴体と腰の接続はΦ1.0mm×1.5tのマグネットを埋めて取り外しできるようにしました。
少し接続は弱いですが、ダボである程度保持できます。

塗装します

パーツの表面処理が終わったら、超音波洗浄機で洗っておきます。
細かいパーツが多いので、洗浄は大きめのパーツのみにする方が良いかもしれません。
私は、「ブレスレット」と「ブローチ」を失くして自作する羽目になりました。
基本的にサーフェイサーは吹きませんが、自作パーツと髪だけはEVOホワイトを吹きました。

肌パーツの塗装

肌シャドー色「サフレスピンク 2:サフレスオレンジ 1」少しだけ赤味のあるクリアフレッシュを調色。
腕の谷間・手首・指先・腋の下・ストッキングの境い目など、強めに吹き付けておきます。
肌基本色「基本フレッシュ 1:EXクリアー 2」クリアフレッシュを調色。
隠ぺい力を落として一気に発色しないようにします。
シャドー色がはみ出した部分を追い込むように、中心から端に向かって細吹します。
ある程度のところで止めて、うすめ液で倍ぐらいに希釈したクリアフレッシュを全体にフワッと吹き付け。
グラデーションの粒子感をなじませておきます。

赤パーツの塗装

赤シャドー色「パープルヴァイオレット 1:ハーマンレッド 1」暗めのブドウ色に調色。
赤味が強いと茶色になってしまうので、紫に少しずつ赤を混ぜていきました。
ジャケットのしわ・ブーツのキワ・足首周り・脚の裏・手のリボンなどに吹き付け。

赤基本色「ハーマンレッド」混ぜずに使います。
赤色は発色が弱くシャドーのブドウ色からでは明るく発色しません。
下地として「EXホワイト」でまずはシャドーを馴染ませます。

ブーツの紺色パーツは塗り分けがあるので、ここで白下地にして赤から塗る方がマスキングは楽です。
(私は先に紺色から仕上げたので、マスキングも修正も大変でした)
シャドー色を追い込むように、しっかりと白色でグラデーションをかけていきます。
下地ができたら赤色も細吹きでグラデーションを掛けて、最後にクリアーで割った赤で全体の調子を整えました。
ブレスレットは赤基本色のベタ塗りです。

紺色(黒)パーツの塗装

黒色シャドー色「ティターンズブルー1」青味がかった黒を原色で使用。
スカートのひだの谷間を狙って吹いておきました。

ジャケットの肩とブーツの膝部分は「赤色をマスキングして」下地なしで直接塗分けます。
黒基本色「ティターンズブルー1 3:パープルヴァイオレット 2」赤味を足した黒色を調色。
細吹きでグラデーションを掛けましたが、乾燥すると下地色とほぼ色味が変わらなくなりました。
もう少しパープルヴァイオレットを増やして赤味と青味を足す方が良いかもしれません。
黒色は塗り分けに使うので、塗料は保存しておきます。

ピンクパーツの塗装

ピンクシャドー色「ブリリアントピンク」を原色で使用。
フリルの谷間・ストッキング膝小僧の影と肌の境い目・ネクタイの先端・腕カバーのしわなどに細吹き。
胸部白パーツも先にピンクを塗装した方がマスキングはやりやすそうです。
ピンク基本色「コーラルピンク 3:ブリリアントピンク 2」ランナー色よりビビット(鮮やか)目に調色。
フリルやストッキングのシャドー色を追い込むように細吹きでグラデーションを掛けます。
荒めのグラデーションがかかったら、クリアーで割って全体にフワッと吹いてつや有り状態で仕上げました。
ブレスレットはピンク基本色をベタ塗りです。

白パーツの塗装

白シャドー色「EXホワイト 4:パープルヴァイオレット 1」かなり淡い紫色を調色。

ブーツ足の甲と襟もとのピンクをマスキングして、細吹きで谷間やエッジ付近に吹き付けていきます。
白基本色「EXホワイト」を原色で使用。
シャドー色の紫を追い込むように少しずつ修正して、全体を白色にします。
次の工程の「黄色の塗分けの下地」も同時に吹けるように準備しておきました。

黄色のストライプの塗分け

塗装見本を見ながら、マスキングテープを均一の幅で切り出します。
バランスを見ながら、なるべく均等にストライプが入るように「フリーハンド」で貼りました。
ネクタイも先端のピンクをマスキングして黄色にします。
リボンはピンクの部分だけマスキングゾルで大雑把にマスキングしています。

黄色は発色が弱いので一旦「EXホワイト」で下地を作ります。
白が吹けたら腕カバーの袖口と頭部リボンの宝石部分を白く残したいのでマスキングしておきます。
黄色シャドー色「ビビットオレンジ」を原色で使用。
しわやひだの谷間を狙って細吹きしていきます。
マイク本体も同時にオレンジ色にしておきました。
黄色基本色「イエロー 2:マイルドオレンジ 1」ほんの少し赤味のある黄色を調色。
シャドー色を残すようにしわの山側や中心付近に吹き付けておきます。

アイペイント(リタッチ)をします

瞳デカールをパッケージ等を見ながら貼り付けます。
まつ毛と瞳は一体になっているので「傾き」が分かりやすく、比較的楽に平行に貼れると思います。
前髪のパーツを合わせながらデカールのりに浮かせて滑らせながら位置決めをします。
水分が足りないとデカールが動きにくくなるのでデカールのりは適宜足すと良いかと思います。
位置が決まったら、水に湿らせた綿棒をティッシュで乾かしながらデカールのりを拭き取り位置を固定します。
付属デカールは「イラストの線を余すことなく拾っていて」とても良く出来ています。
瞳孔の緑色の発色も良く、まぶたの影色まで入っているのは素晴らしいと思います。
しかしながら、立体物にすると線の均一さ(色や太さ)や白目の大きさなど気になるところもあります。
今回も「自分の好み」で少しだけ修正してみました。

アイラインを修正します

まずは、デカールがある程度乾燥してからデザインナイフでカットしてトリミングします。

  • 左目の上まつ毛の位置が中心に寄りすぎなので、アイラインと眉毛の間をカット
  • 下まつ毛が濃すぎるのと目が縦に大きすぎるので、瞳孔の下あたりでカット

「目を丸くする」イメージで修正していきます。
デカールがカットできたら一度スプレークリアーを吹いて保護(セーブ)しておきます。

白目を「ホワイト+ニュートラルグレー微量」のほんの少し濁った白色で修正します。

  • まぶたの影色はかなり濃く感じるので一旦塗りつぶす
  • 上アイラインの下側のラインがなだらかすぎるので折れ角(エッジ)をつける
  • 瞳孔の底辺の謎のラインは塗りつぶして消す
  • 左目の目尻の線が長いので描き直すため塗りつぶしておく

白目の修正で目の内側の形を修正したら一度セーブします。

アイラインを「ハルレッド+ブラック微量」で描き直します。

  • 左のまつ毛を中央から少し内側に描き直す
  • 目尻の下側の線が長いと目が縦長になるので「三角」をイメージして短くする
  • 二重線が細いので少し太くする
  • まつ毛が足りないので、目頭側と目尻側に描き足す

アイラインで目の印象を少し派手目にしたらセーブします。

下まつ毛と眉毛を「ハルレッド+赤」で描き直します

  • 下まつ毛は元の位置より少し上に描いて白目の面積を圧縮
  • 眉毛は「髪の毛のイメージカラー」に色味を合わせるため上書き

口を塗装します

塗料皿に「白・赤・ハルレッド」を出して、混色しながら塗装します。
ベロは淡いピンク色で、上あごの影は茶色っぽいピンクで塗り分けます。
口の輪郭は内側にはみ出さないようにモールドに流し込みはみ出しは拭き取りました。
歯は少しだけ濁ったホワイトを塗りました。
モールドがしっかりしているので、色数を増やして立体感を出すのも比較的簡単です。
次の工程で瞳を塗るので一旦セーブしておきます。

瞳孔を塗り直します

瞳孔の色が少し暗く感じたので「緑+黄色」の暗色と「暗色+白」の明色を用意します。
ハイライトはデカールの形状がよいので、消さないように注意しながら塗分けました。
ここで一旦セーブして最後にまぶたの影を描き直します。
まぶたの影は「白+ニュートラルグレー」の明るめの灰色で塗り分けます。
全体のバランスを確認したら最後のセーブしておきます。

髪の毛の塗装

髪シャドー色「ハーマンレッド 2:ウッドブラウン 1」かなり赤味の強い茶色を調色。
髪パーツはばらしたまま、髪の先端・谷間に下方向から細吹きし、裏側にもしっかり吹いておきます。
シャドー色が吹けたら基本色の塗装がズレないように「引っ付き虫」を使って仮組しておきます。

髪基本色黄色「イエロー 2:EXホワイト 1」ホワイトを混ぜた隠ぺい力の高い黄色を調色。
シャドー色を追い込むように髪の毛上部全体を黄色で塗ってしまいます。
黄色部分の面積はかなり小さいので後で修正できるように、スプレークリアーを半日ずつ乾燥させながら2度ほど吹いてクリアー層で保護しておきす。

髪基本色茶色「ブラウン 1:オレンジ 1」かなりオレンジ寄りの茶色を調色。
黄色の残したい部分を消さないように慎重に細吹きします。
どうしても、粒子が飛び散るので乾燥後メラミンスポンジでなでる様に削って黄色を復活させます。

髪ハイライト色はさらに面積が狭いのでエアーブラシ塗装は難しそうです。
そこで、修正がしやすいエナメル塗料の筆塗りで行いました。
塗料皿に「白・オレンジ・赤」を出して、「白っぽいオレンジ(肌色)」と「ピンク」を調色。
まずはオレンジでハイライトの輪郭を描いて、中心にピンク色をのせます。
そのままでは筆目が目立つので、溶剤を少し含ませた綺麗な筆でぼかしながら輪郭を整えます。
最後に「少し白を混ぜたオレンジ」で天使の輪を描き足して完了です。

その他のエアーブラシ塗装

ネクタイの紺色部分とポニーテルのリボンはマスキングをしてエアーブラシで塗装しました。

ブーツのリボンの塗分けはマスキングテープをパーツの上からモールドに沿ってカット。
リボン基本色「ハーマンレッド 3:艦底色 1」少し茶色っぽい赤色をベタ塗しました。

その他部分塗装

ラッカーの筆塗りでさらに細かく塗り分けます。

  • リボンの紺色と赤色
  • ブローチ中心部の赤色
  • 髪の毛先端(ルン)の赤色
  • マイクヘッドのピンク
  • マイクの紺色

さらに細かい部分は修正のしやすいエナメル塗料での塗り分けです。

  • 腰ユニットの宝玉
  • リボンの宝玉
  • ブーツの飾りの宝玉
  • 袖口の三角マーク
  • ブレスレットの宝石
  • マイクヘッドの帯
  • ファスナー

デカールを貼ります

腰ユニットとニーソックスのハートマークはデカールを使用しました。

仕上げにつやを整えます

ここまで基本的に全てつや有りで塗装しているので、つやの調整をします。
肌色は目と口をゾルでマスキングして「GXつや消しスーパースムースクリア」に「雲母堂・LGパール・ミルキーホワイト」を小さじ半分ほど足して、艶を消します。
服や髪など「柔らかいもの」もつや消しにします。
ある程度パーツを組んだ上「GXつや消しスーパースムースクリア」をエアーブラシで吹き付け。
あまりにガサガサにつや消しになったので、髪とスカートだけは上からクリアーを吹いて半ツヤにしました。
腰部ユニットは「クリスタルカラー・ダイヤモンドシルバー」を吹いて金属感を狙ってみました。

ブーツは紺色の部分をゾルで覆って「EXクリアー」を吹いてつや有り表現にしてみました。
パールの効果をあげるためのコートとつや消しの調整もここで行います。

瞳は肌のつや消しやクリアーコートを重ねたため「沈んで見える」気がします。
百均のUVレジンを爪楊枝で盛って硬化させると、「キラッと光って」目に生気が戻ります。

最後に瞬間接着剤で各パーツを組み立てれば完成です。

カラーレシピ(フレイア・ヴィオン)

塗料メーカーは[C]クレオス[G]ガイアノーツ[TE]タミヤ・エナメルで表記
比率は先頭のベースカラーから色味を調整しつつ調色しています。

肌基本色フレッシュ=キャラクターフレッシュ1[C] 3:キャラクターフレッシュ2[C] 1:EXホワイト[G] 5
肌基本色はクリアー倍以上で割った「クリアフレッシュ」を使用

肌シャドー色=サフレスピンク[G] 2:サフレスオレンジ[G] 1
赤基本色=下地EXホワイト[G]→ハーマンレッド[C]
赤シャドー色=パープルヴァイオレット[G] 1:ハーマンレッド[C] 1
黒(紺)基本色=ティターンズブルー1[C] 3:パープルヴァイオレット[G] 2
黒(紺)シャドー色=ティターンズブルー1[C]
ピンク基本色=コーラルピンク[G] 3:ブリリアントピンク[G] 2
白基本色=EXホワイト[G]
白シャドー色=EXホワイト[G] 4:パープルヴァイオレット[G] 1
黄色基本色=イエロー[C] 2:マイルドオレンジ[G] 1
黄色シャドー色=ビビットオレンジ[G]
髪基本色(茶)=ブラウン[C] 1:オレンジ[C] 1
髪基本色(黄)=イエロー[C] 2:EXホワイト[G] 1
髪シャドー色=ハーマンレッド[C] 2:ウッドブラウン[C] 1
髪ハイライト色=ホワイト[TE]・レッド[TE]・オレンジ[TE]
リボン基本色=ハーマンレッド[C] 3:艦底色[C] 1

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